現代日本のライトソルトルアーフィッシングに向けた新たな提案として、和竿と洋竿の双方がもつ利点の完璧なる融合を模索していた。これは長年にわたって私が夢想してきた釣竿の一つの結論でもあり、エポックメイキングなロッドの完成という点でも大きな意味合いを持つプロダクトだったが、それ以上にINX.Labelの“これから”を象徴する製品(作品)になったと言える。
昨今さまざまな知見を持つスタッフやメンバーが新たにINX.Labelに参画し、ある意味で“新生”といえる状態に変化しつつある。特に今回のヴェスパーダはインクス製品開発部門である「インクスラボ」において、新たにロッドビルディングを主幹することになったプロダクトデザイナー「松永 啓」が主導する形で開発を進めた。釣具工房としても新時代に入りつつあるINX.Label。それを象徴する最初のプロダクトがこのヴェスパーダだ。
「和と洋」及び「伝統と先進」が融合した新たなるルアーフィシングの世界観。INX.Labalの現在とこれからが表象された1本として、この「江戸前小継 一尺五寸 Vespada」を手にしたアングラーの、長く豊かな釣り人生を支える一助となれば幸いだ。
<INX.Label 代表 加来匠>