SMITHとINX.labelが本格的にコラボレート。
レオン自身欲しくて仕方なかった【ジェイドサスペンドモデル】が稚魚超色カラーを纏って誕生!
開発ストーリー
このモデルのキーワードはまず【サスペンドモデル】であること。
これはメバルプラッギングをとことんやりこんだアングラーにしか分かって貰えないかも知れないが、メバルのレンジに対する反応は非常にシビアであり、時としてわずか5cmレンジが違うだけでバイト頻度が変わる事もある。したがってメバルの習性を良く知る瀬戸内のプラッガー達はプラグのジャンルごとにリトリーブレンジの違うモノからアクションやシルエットの違うモノなど数十種類ものプラグを常に持ち歩く。
さほどシビアで面白いのがメバルプラッギングの世界であるが、各社のメバルプラグや小型プラグのラインナップには不思議なことにサスペンドモデルが無く、おおむねフローティングかシンキングモデルばかりの展開となっている。だから一部のコアアングラーは市販品に手を加えサスペンドチューンを施して対応していたが、ついにインクスとスミスがコラボレーションすることにより、十分な実釣テストと高実績を携えた本格的なサスペンドモデルの生産が実現された。私自身製品版をはやく実戦投入したく、まだ夏であるのにウズウズするばかりなのだ。
次なるキーワードは、ボディに施された美しいカラーリング。
いわゆるインクスプロダクションスタジオによる〈超色シリーズ〉であるわけだが、今回のジェイドにはかなり知恵を絞った。もちろんスミスのスキル無しには実現し得なかったことなのだが、私のイメージとスミスの技法がまさしくジャストマッチした作品となった。
基本的なイメージは稚魚特有の半透明色と内臓のフラッシング。ジェイドの類い希なアピールアクションに稚魚カラー。これが効かないわけが無い。
実際、密かに進めていたテスト釣行時に何度も驚くような釣果が得られたし、雑誌ロケの際(ソルト&ストリーム誌9月号)、当日はジグヘッドワーミングでのアジングだったが、あまりの釣れなさ加減にとうとうVTRカメラの前でこのINXジェイドを繰り出すと、水面直下でまさかの尺アジが連発するなど企画した本人が驚くほどの釣果を見せてくれた。
サスペンドの模様はぜひ「アングリングソルト誌付随動画」の方でご覧頂きたいのだが、サスペンドモデルに私が選んだのがジェイドだ。
ジェイドはメバリング発祥の地広島に於いて、ブーム初期の頃に爆発的な人気を呼んだ誰もが知るプラグだが、その実力とは裏腹に後から出てきた新興プラグに押されて近年ではやや目立たない存在となっていた。しかし私はラインナップに必要なモノを新旧織り交ぜて使用しているし、中でもジェイドはとりわけサブサーフェス攻略に欠かせない一軍ルアーであるのでいつも携帯していたが、ある日ふと気がついたのがジェイドのサスペンド化だった。
水面下5cm付近でビタッと止められる【シャッドプラグ】が欲しかったのだ。同じ私のボックスに入っている一軍プラグである【シュガーミノー(ミノー)】や【リッジ35(クランク)】や【リッジスリム60SS(ミノー)】ではなく、あくまでも【シャッド】であることが条件だった。
トゥイッチを掛けた際、ミノーでは出ないヒラ打ちやスケート幅の広いイレギュラーダートと、フラットなボディ側面による強いフラッシングがシャッドの特徴だ。つまり、波動も含めて【強いルアー】なのだ。これをサスペンド化することにより、リトリーブ→トゥイッチ→ステイという手順でターゲットの目の前でピタッと止め、動(強)から静(弱)へと極端なグラデーションアクションを描くことが可能になった。
『超色(ちょうしょく)』について
さて超色の説明だが、まず全てのカラーラインナップがゴーストカラーの【半透明】であること。メバルプラグのクリアー系カラーはおおむねプランクトンパターンを意識したカラーリングなのだが、このジェイドサスペンドモデルはあくまで稚魚をイメージしてある。なぜなら、大多数のメバルがアミなどプランクトンに固執しているときでも、そのエリアの大型は必ずストラクチャーのそばに陣取って小魚を狙っていることが多いからだ。
この実際はプラグこそ違うが「アングリングソルト誌連動動画」にも収められている。つまりこのジェイドサスペンドモデルはフィッシュライクになっている大型メバル狙いのリーサルウェポン的存在でもあるのだ。
ゴーストカラーにプラスされた今回最大のエッセンスは【内臓】だ。小魚を注意深く観察するとおおむね体が半透明であると気づくが、内臓を覆う腹膜は何故か光っている。これを再現するべく使用したのがハーフミラーアルミ箔だ。つまり反射もするが、光の透過もあるわけだ。写真をご覧頂いても分かるが、光源が横や上にあるときは完全に腹部は反射して光っている。しかし光源を向こう側に置いて透かしてみると内臓は見事にシルエットとなる。
角度によってはゴーストカラーでボディ全面が反射し、少し角度が変われば今度は内臓が光り、さらにはボディがクリアーとなって内臓や骨格がシルエットで見えるように工夫されたとてもスーパーなカラーリングが実現したのだ。
カラーバリエーション
瀬戸内稚魚SP
特定の稚魚を模したカラーでは無い。瀬戸内でよく見られる、何か分からない白っぽい稚魚をイメージしたカラーリング。わずかに紫がかったスモーク気味のホワイトボディは少し白濁した瀬戸内の湾内の色に良くマッチングする
ゴースト稚アジ
わずかに緑がかった薄茶色のボディと顔面から腹部に掛けてのメタル箔が正しく仔アジであり、今回のカラー企画にドハマりしたカラーリングだ。超色ならではの重ね塗り秘技でもある。
ゴースト稚タナゴ
少し発色が強いと思うだろうが、ヒトの目線はどうでも良い。これが水中に入ると稚タナゴに変身する。海タナゴは4〜5月が産卵期で、卵胎生で有るから生まれ落ちた瞬間既に3〜4センチあり、まさにジェイドサイズ。全国各地でGW前後にデカメバルが多く捕獲されることと因果関係は案外深いのだ。
壱岐SP稚魚
このカラーも一般的にメバルシーズンが過ぎたと言われる時期に強い、つまり高水温時のベイトフィッシュのカラーを意識しているのだ。派手な色使いで水色がマッドな時に当然強いのだが、不思議なことに澄み潮にも強い二面性を持ったカラーと言える。
パールゴールド
オレンジヘッドにイエローボディ。シュガーミノースリムではライジングスターと名付けたマズメ時やマッド水色時に高実績のカラーリングに小さなパールラメを散らした。スミスエンジニアを喜ばせたほど美しい仕上がりとなっている。
パープルシャドウ
近年のルアーカラーに何故か必須色となり、しかも店頭では売れにくいカラーの筆頭となっている不思議な色が紫だ。しかしベテランほどこの色を重視するのはその実釣能力が高いからに他なら無い。今シリーズ中唯一ベリーにグローラインが施してあるのも見逃さないで頂きたい。
マーブルホロリウム
本格プラッガーやオールドファンにはマーブルカラーの実力はまさに定番色となっているほど。今回はそれにホロリウムグリットを散らし、パールゴールドと共にプランクトンパターンにも対応させたカラーリングだ。